メディアに「学力低下」のみだしが躍るようになってほぼ3年がたちました。上記「一覧表」は東京大学学校臨床総合研究センターが2002年2月から3月に、関東1都3県の12市の公立小学校17校で1年から6年までの6228人に算数の学力テストを行い、 これとまったく同じ問題を使った20年前の調査結果と比べたものです。 129問中98問は指導要領での位置づけが変わらず、教科書の扱いも変わらない内容の問題なのですが、 その98問に限っても全学年とも正答率は下がり、 全学年平均では20年前に比べて8ポイント下がりました。また今回の調査では、「学習の遅れ気味」の子どもと「学習が進んでいる」子どもをそれぞれ20年前と比較してみましました。 学習が遅れ気味の子どもの割合は今の方が全学年とも20年前よりも上回り、もし、今の20年前に教室に入ると、約4割の子どもが学習が遅れ気味となるのです。
 一方、学習が進んでいる子どもの割合は、20年前は5年生から高かったのに対し、 2002年では、4年生から高くなっています。これは中学受験を目標に、 以前より早く学習に集中している層があるからと推測されます。 20年前に比べて、学習が遅れ気味の子どもが増えている一方、学業をそくす文化的環境のある家庭の子どもが増え、学力格差が20年前より開いているということです。
 学力低下の問題は、学習指導要領や教師の考え方とともに家庭での学習環境にあると思いますが今や「学力低下論」から「学力格差論」へ「学力階層化社会の進展」と言えるようです。